旨み際立つ、極上の霜降り
しまね和牛、和牛界の頂点に
藤増牧場の牛は出雲で生まれ、
出雲で生産された餌で育ち、
出雲の豊かな自然の中で育まれています。
藤増牧場のしまね和牛のおいしさの秘訣はなんですか?
藤増牧場のこだわりは、消費者の方々がどんな気持ちでうちの肉を楽しんでいるかを常に意識していることです。畜産業では、消費者との距離が遠くなりがちで、仲買人が主な取引相手になりますが、私たち藤増牧場では、最終的に食べていただく方の「おいしい」という声を、いちばんに意識して肉を生産しています。藤増牧場では畜産業を営むのと同時に、焼肉店やスーパーも経営しているので、直接消費者となる皆様の声を聞きながら、肉を提供できる喜びを感じています。
藤増牧場ではどんなことにこだわっています
飼料には特にこだわっています。出雲で育てた地元の米を特殊に加工し、飼料として混ぜ込んでおり、それを牛たちに与えています。これもいままでの試行錯誤の結果で辿り着いたものです。餌の配合次第では肉の脂肪の質が変わってきます。もちろん過去には、上手くいかないことも何度もありました。しかし、何度も繰り返し取り組み、最適なバランスを見つけ出すことで、消費者に満足してもらえる肉が提供できるようになりました。
しまね和牛を育てる上で大切な事は何ですか?
餌のコストは年々上がっていますが、肉の販売価格に反映できないことが多いです。だからといって、餌の質を落とすことはしたくありません。質の悪い餌を与えれば、消費者はすぐに離れていきます。私たちは、毎年約250頭の牛を出荷していますが、質を維持するためにやれることは全力でやっています。
今後の展望についてお聞かせください。
出雲を訪れる多くの人にしまね和牛のおいしさを知って欲しいです。
藤増牧場の牛を求めてくださる方がいる限り、品質を落とすことなく、コツコツと頑張っていくつもりです。
国内はもちろん、需要が拡大している海外にも目を向けています。
今後も、消費者の皆様に「おいしい」と感じてもらえるよう、藤増牧場のブランド価値を高めていきたいと考えています。
しまね和牛とは
しまね和牛は、島根県内で生産されている黒毛和牛のことを言います。しまね和牛はおとなしい性格で飼育しやすく、また、早熟早肥で体格・体型に優れています。出雲市は、県内でも有数のしまね和牛の生産地です。出雲市内の生産者が一頭一頭愛情を込めて品質の高いしまね和牛を育てています。
しまね和牛肉の一番の魅力は、旨みが際立つ味わいです。雑味が少なく旨みが際立つため普通の肉より、口の中でおいしさが長く持続します。一口食べると、口の中いっぱいにやわらかさと、和牛肉本来の上質で甘みのある脂のうまみが感じられ、さらりとした脂はしつこさを感じさせません。
歴史・風土
江戸時代の頃、出雲地方の山間部では「たたら製鉄」が盛んだったため、鉄の輸送手段として多数の牛や馬が不可欠な存在でした。そのため牧畜も盛んであり、中国山地が和牛の産地として、全国にその名を馳せることになったと言われています。
昭和後半には、奥出雲生まれの種雄牛「第7糸桜」号が誕生し、全国和牛能力共進会で最優秀賞の評価を受け、名声が全国に轟きました。
しまね和牛は元来、豊かな自然環境の中で子牛を生ませ、その子牛を売って収入を得る「子とり」が中心で、全国の和牛産地へ繁殖用や肥育用の「もと牛」として供給されていました。
近年は、安全でおいしい国産牛肉に対する消費者ニーズに応えるため、子とりだけではなく県内での肥育が盛んになり、知る人ぞ知る牛肉産地となっています。
全国大会で、肉質全国1位に輝く
令和4年度に鹿児島県で第12回全国和牛能力共進会が開催されました。この大会は、5年に1度しか開催されず、日本の和牛の頂点を決めることから、通称「和牛オリンピック」と呼ばれています。
この大会で、出雲市の藤増牧場から出品された牛は、総合力(体型と肉質)を評価する第6区で肉質全国1位、脂肪の質を評価する第7区で全国2位、肥育技術を評価する第8区で全国2位と、肉牛の部の全区において上位入賞を果たす快挙を成し遂げました。
しまね和牛の品質が日本最高峰であることが全国でも認められました。